最近体に変な痛みがあって、もしかしてこの場所は前立腺がんが原因では?と不安に感じる方も意外と多いものです。
この記事では、前立腺がんにともなう症状や、そうでないケースの見分け方、さらには早期受診の目安などをわかりやすく解説します。
読んでいただくことで、不安の一端が軽くなれば幸いです。
目次
前立腺がんの痛み、場所はココ?自己判断せず、まずは検査を
前立腺がんによる痛みの場所は、下腹部や会陰(えいん)部(陰嚢と肛門の間)、腰など、人によってさまざまな場合があります。ただし、痛みの出方だけでは前立腺がんかどうかを判断するのは難しく、同じような痛みが別の疾患でも起こり得ます。結論としては「気になる痛みや症状があれば、早めに検査を受けること」が何より大切です。特に前立腺がんは早期発見・早期治療が予後を大きく左右するため、迷ったら医療機関を受診することをおすすめします。
前立腺がんはどんな痛み?特徴的な場所と見逃せないサイン
前立腺がんにともなう痛みは、人によって異なるものの、以下のような特徴が見られることがあります。
- 会陰部や下腹部の違和感や鈍い痛み
前立腺がんが進行すると、前立腺付近である会陰部や下腹部に痛みを感じやすくなります。痛みの種類は「ズキズキ」というより「重い・鈍い」という表現が多いです。 - 腰や背中に痛みが広がる場合も
前立腺の位置は骨盤に近いため、進行すると腰や背中付近まで痛みが広がるケースがあります。特に骨へ転移しているときは、腰痛が慢性的になりやすいです。 - 排尿時に痛みや違和感が生じる
排尿トラブル(尿が出にくい、尿の回数が増える、残尿感が続くなど)とともに、尿道や下腹部に痛みを伴うこともあります。痛みの場所が明確ではなく、漠然とした不快感として認識される場合があるのが特徴です。
これらの症状はあくまで一例であり、症状の度合いには個人差があります。ただ、現実的に前立腺がんが原因で痛みが発生する場合は、がんがかなり進行していることが疑われます。もし「原因不明の腰や背中の痛み、血尿と排尿時痛がある」と気になった場合には、早めに受診すると安心です。
前立腺がんの痛みとソックリ?実は別の病気の可能性も
「前立腺がんの痛みかもしれない」と思っていたものが、実は別の病気による痛みの場所と一致している場合も多々あります。たとえば以下のような疾患も考えられます。
- 前立腺炎
細菌感染や生活習慣などが原因となり、前立腺が炎症を起こす病気です。下腹部や会陰部、腰への痛みに加え、排尿時の不快感や残尿感など、前立腺がんと似た症状が出ることがあります。 - 尿路結石
腰から背中、下腹部にかけて激痛が走ることが特徴です。前立腺付近を圧迫しているように感じる場合もあり、前立腺がんの痛みと勘違いされることがあります。 - その他の泌尿器系疾患
膀胱炎や尿道炎など、泌尿器の別の部位に問題があっても下腹部や会陰部が痛む可能性があります。
このように、痛みの原因は多岐にわたりますから、自己判断で「前立腺がんに違いない」と決めつけるのは避け、専門家による正しい診断を受けることが大切です。
前立腺がん進行度別の痛みと症状は?早期発見が未来を変える
前立腺がんの痛みが発生する場所によっては、がんが進行してしまっている可能性があるため、早期に泌尿器科を受診して検査を行うことが推奨されます。主な進行段階は以下の通りです。
主な進行段階
- 早期(限局性)
がんが前立腺の中にとどまっている状態。
痛む場所:なし(自覚症状が出ることは少ない)
症状:なし - 局所進行
がんが前立腺の外へわずかに広がっている状態
痛む場所:排尿時に膀胱のあたりが痛む
主な症状:排尿困難、頻尿、残尿感、排尿時痛 - リンパ節転移
がんが前立腺近くのリンパ節に転移している状態
痛む場所:骨盤の奥の方や鼠径部(太ももの付け根)
主な症状:下肢のむくみ、全身のだるさや倦怠感、食欲不振や体重減少 - 遠隔転移
がんが骨や肺など、前立腺から離れた臓器に転移している状態
痛む場所:主に腰、背中、股関節。その他全身の骨に痛みが生じる
主な症状:背骨や大腿骨の骨折、手足の麻痺やしびれ、排便・排尿障害
これらの症状がある場合でも、絶対に前立腺がんだというわけではありません。
ただ、前立腺がんに伴って発生している症状である場合は、早期に発見できるかがその後の人生を大きく左右する可能性もあります。
前立腺がんの検査はどんなことをするの?負担の少ない検査で早期発見につなげよう
前立腺がんの検査は、初期段階では身体的負担の少ない方法が多いため、「怖いから検査はちょっと…」と敬遠する必要はあまりありません。一般的な流れは以下のとおりです。
- 問診・触診
主な症状や痛みの場所などの確認を行います。さらに直腸診と呼ばれる方法で前立腺の状態を触診する場合があります。 - 血液検査(PSA検査)
血液中のPSAという物質の数値を調べ、前立腺がんの可能性を測定します。採血だけで済むため、痛みや負担は少ないのがメリットです。 - 画像検査
超音波検査やMRIなどで、前立腺の形状や内部の様子を詳しく調べます。痛みはほとんど感じないケースが多く、気軽に受けられます。 - 組織検査(生検)
PSA値や画像検査で疑わしい所見がある場合、組織の一部を採取して調べます。ここで初めて確定診断ができます。
これらの検査は、札幌市内の医療機関でも幅広く行われています。総合病院や大学病院だけでなく、地域のクリニックでも対応しているところが多いので、通いやすい場所を探してみるとよいでしょう。
まとめ
前立腺がんの痛みの場所は、人によって下腹部や会陰部、腰などさまざまです。ただし、早期では無症状のことが多く、前立腺がんが原因で痛んでいる場合は進行している可能性が疑われます。
また、同じような痛みや症状が前立腺炎などほかの疾患でも起こり得るため、「もしやがんかも…」と不安を抱え込まず、泌尿器科で検査を受けることが大切です。
前立腺がんに関しては正しい知識と早期発見・早期治療が何よりもカギです。 ぜひ、定期検診の受診を検討し、少しでも「おかしいな」と思ったら医療機関に相談する習慣を身に付けましょう。
本記事は一般的な情報を提供するものであり、個々の症状や病状に合わせた診断や治療方針は専門医の判断が必要です。
健康管理や治療でお悩みの方は、遠慮なく当クリニック(またはお近くの泌尿器科)へご相談ください。
当院「ベテル泌尿器科」では、PSA検査を実施しております。前立腺癌をはじめとする泌尿器科全般のトラブルの診療に40年間携わってきた三熊医師が、患者様の症状やお悩みに親身に寄り添い、最適な治療法をご提案いたします。周囲には少し聞きづらいような前立腺肥大症に関するお悩みをお持ちの方も、まずはお電話やメールにてお気軽にお問い合わせください。